私が結婚する時にお世話になった宝石屋さんの方の話。
宝石屋さんというよりは、ルビーに全情熱を注ぐ「旅するYさん」。
ルビーって熱処理することで赤い色が増すそうですよ。だからあんなに真っ赤なんですね。
この方は、熱処理されていない天然ルビーを求めてミャンマーに足しげく通い、無処理天然ルビーのブランドを立ち上げられました。天然のルビーは赤でも優しい感じの赤です。いつかは私も持ちたい!


「色々なところに行かれて忙しそうですね。でも、とっても楽しそうにお仕事なさっている。毎月のお便りをいつも楽しみにしていますよ。」

「いや、まだまだ大変な事が多くて。でも今までの事を思えば、考えられないような奇跡的な出会いや出来事がたくさんありました。」

今のブランドのスタッフとは運命的な出会いをされたようです。ミャンマーでも、日本でも。

「きっとそれは、必然だったんですよ。」私は偶然なんてないと思うのです。大体のことは、そうなるよう必然的にプログラムされていると思うので。誰に?って、自分に。結局物事は、自分の想像する方向=自分の望む方向に進むと思うのです。


「私の経験からすると、自分の殻を破るということは移動距離に比例します。(移動例:松山・ミャンマー・京都・東京・ニューヨークetc.)ここで産まれてここで育ち、どこにも行く機会がなければ、他を知ることがない。大阪の終電なんて、阪神タイガースのはっぴを着た人が、ずら〜〜っと座ってるんです。ここではそんなのないですよね。色んな人がいて、色んなことがある。自分は移動距離が半端じゃないですが、移動距離が長ければ長くなるほど、自分を覆っていたそれまでの殻が砕かれていくような気がします。」


なるほど。離れ小島にいて広い世界を見ることがなければ、今ある物が全てだと思ってしまいますが、実は自分が知らないだけなんですね。こうして色んなことに触れると、自分の許容量も大きくなっていくんですね。


この方のルビーはミャンマー政府も全面バックアップしているとのこと。
ここまで人を動かすことができたのは、Yさんの情熱とチャンスを引き寄せる力、そしてそのチャンスを見逃さない感性があるからでしょう。
「感性を磨いていれば、必ず人が自分を引き上げてくれるし、集まってきます。最近はその人がどんな人なのか、この人とはこうなるっていうことが分ることがあります。勘と言うか直感が鋭くなったようで、そういうことがよくありますよ。今までは物やお金を得ることが大事でしたが、これからは感性・心の時代だと思います。気持ちの通じる人、物との出会いに価値を見出していくことが大切だと思います。」


移動距離か。いつもの行動範囲を少し広めるだけで、そこにどんな出会いが待っているか分りませんものね。一歩踏み出せば、そこに新しいドアが見えるかもしれない。ドアをたたけば、開くかもしれない。そうやって可能性が広がっていく。そう考えるとわくわくしますね。
感性を磨くのも価値を見出すのも自分次第。チャンスを掴むのも逃すのも同じ。


また今日から、元気にやっていけそうです。”はぁーーーっ(渇!)”