この前の台風が去った後、ぼくは海へ行った。
ものすごく風が強くて、ふらふらして、風に飛ばされそうになりながら。
波打ち際では、どこかのおじさんが何かを拾っていたけど、ぼくによく分からなかった。



こんな大きな木も風にあおられて、髪の毛のように風に流れている。
ごーごーという音は海が鳴っているのか、葉が軋んでその間から出ているのか分からないくらい。



よいしょっと。
ひゅぅ。
やっとここまで来た。でも気をつけなきゃ。あんまり近づきすぎると、波にさらわれてしまいそう。
今日はここで波を見ていよう。



波が荒いなぁ。台風は行っちゃったのに、どうしてこんなに強い風がふくの。
この波の向こうには何があるの。空がきれいなのは、強い風のせいかな。
この海を渡りたいなんて、ちっぽけなぼくには大きすぎる夢。



Mikkinさん、もうそろそろお家に帰ろうよ。
おなかすいちゃった。